ディスカウントショップのカー用品コーナーを見ると、4L缶で1000円少々の激安エンジンオイル(以下、オイル)が販売されている。自分で交換作業ができるなら、場合によってはオイル代が半額以下で済むわけで、食指が動く人は多いだろう。とはいえ、安いモノにはわけがある。激安だから性能も低いというイメージがあることもまた事実だ。
しかしながら、オイルにはかなり厳しい規格が決められており、ショップの店頭に並んでいる商品に粗悪なオイルはないと言われている。
オイルの缶に表記されている「5W-30 SN」などの規格が愛車に適合していれば、基本的には長期間常用しても問題なし。普通に乗るなら正解は「①」だ。
さらに、オイルの規格はガチガチに守らなくてはならなうことはなく、メカに詳しい人なら愛車の指定に当てはまらないオイルを選ぶことがある。クルマの性能重視ならこういう選択もいいだろう。
だが、オイル代を節約するために、交換時期を延ばしたり、注ぎ足しながら走ったりしてはダメ。最長でもクルマメーカー指定の走行距離や経過年数以内にオイル交換しないとエンジン故障につながる。オイルは、適切な間隔で交換するかが最大の性能維持要素だからだ。
ただ、駅までの送り迎えや近所への買い物など、近場のチョイ乗りしかしないクルマの場合は、激安オイルの使用は避けたい。なぜなら、こうしたチョイ乗りの繰り返しは「シビアコンディション」と呼ばれ、エンジンにとって過酷な条件だからだ。
短距離走行を繰り返すと、オイルの分散洗浄性能がうまく働かず、混入した水分が蒸発しないのでオイルの早期劣化を招きやすい。心配ならカー用品店で相談するのが安心だ。

▲適切に交換していれば、激安オイルが原因となるエンジン故障は心配しなくていい。オイル量や汚れの確認など定期的な点検はきっちり行おう
<文/CGP編集部>
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