RB21には、ホンダ・レーシング(HRC)が技術支援するパワーユニット(PU)を搭載。
ホンダとレッドブル・グループのパートナーシップは、2018年のレッドブル・トロロッソ・ホンダから始まり、翌2019年にはレッドブル・レーシングにもPU供給を開始して第9戦オーストリアGPで第4期ホンダF1活動の初優勝を飾っている。
そして、2021年にはホンダPUを搭載するマックス・フェルスタッペンがドライバーズチャンピオンを獲得。これは、ホンダにとって1991年のアイルトン・セナ(マクラーレン・ホンダ)以来、30年振りの栄冠だった。
フェルスタッペンはその後、2024年までドライバーズタイトル4連覇を成し遂げ、2022年と2023年にはドライバーズとコンストラクターズのダブルタイトルを獲得するなど、数々の栄光を刻んできた。
だが、来シーズンからレッドブル・レーシングは独自のPU搭載に舵を切り、ホンダはアストンマーティンと組むことになる。

▲オマージュの元となったRA272(手前)とスペシャルカラーリングを施したRB21(奥)
この8年間のパートナーシップへの感謝として、今回のF1日本GPスペシャルカラーリングが両社の企画で実現した。
デザインコンセプトは、1965年にホンダにF1初優勝をもたらしたマシンRA272のオマージュで、初勝利60周年を記念してRA272のカラーリングの象徴である「日の丸」、ノーズに付いた当時の赤い「H」マーク、ボディー横に描かれたシンプルなホンダロゴを再現している。
また、ホンダF1初優勝60周年を記念する特別ロゴはビザ・キャッシュアップ・レーシング・ブルズのマシンにも掲示する。

▲Honda F1初優勝60周年記念ロゴを掲出したRB21
なお、今回のスペシャルカラーリングについて両社のトップは次のようにコメントしている。
レッドブル・レーシング チーム代表 クリスチャン・ホーナー
「ホンダとのパートナーシップは、F1における我々の歴史の中でも最も成功を収めた期間の一つです。マックスは4度のドライバーズタイトルを獲得し、チームも2度のコンストラクターズタイトルを手にしました。そして2023年は、ホンダPUの信頼性に支えられ、F1史上最も成功したシーズンとなりました。この特別なカラーリングは、F1におけるホンダとの輝かしい成功を称えるとともに、このパートナーシップの集大成を象徴するものです。鈴鹿でその姿を見るのが今から楽しみです」
ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺康治
「ホンダとレッドブルとのパートナーシップの締めくくりの年にあたり、60年前のRA272のオマージュを施して鈴鹿戦を迎えられるのは感慨深いです。我々がともに歩んだ足跡はF1の歴史の中でも輝き続けることでしょう。また、角田選手がこのマシンで母国の鈴鹿サーキットをドライブするというのはさらなる喜びです」

▲角田裕毅
<文/茂木康之 写真/Honda、Oracle Red Bull Racing / Red Bull Content Pool>
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