「あのGクラスも遂に電動車に!?」と思う人も少なくないはずだが、4LのV8と3Lの直6に加えて設定されたのがこのモデル。
ただし、ただのBEVというわけではなく、最高出力108kWの永久磁石同期モーターを4基、つまり4輪独立で搭載。
これに116KWhの大容量リチウムイオンバッテリーを組み合わせて、カタログ記載のWLTCモードの一充電航続距離は530kmを達成している。スペックはシステムトータルで587ps(432kW)/1164N・mだ。
リヤのスペアタイヤカバーらしきケースが角形なのは、スペアタイヤではなくここを普通充電用ケーブルの格納場所にしているため。
そのほかの外観は大枠ではICE車と大差はなく、いかにも電動車でござい! といった風ではない、さり気なさはGクラスらしい。走らせると、当然ながらV8のような野太いエンジン音などがないのが不思議な感覚。
もちろん発進からトルクが十二分で、思いどおりの加・減速が叶う。乗り味もスムースなものだが、3120kgの車重らしく、シズシズとクルマが前に出る。
全幅はミラーtoミラーで2185mm(ボディで1985mm)の堂々とした躯体ながら、ドライバーの着座位置が高く見晴らしがいいため、実際の取り回しに臆する心配は無用だ。
オプション装備を含む試乗車の車両本体価格は2635万円(税別)。

▲丸型のエアアウトレットや助手席側のグリップハンドルなどG クラス伝統のデザインを踏襲したインテリア

▲MBUX AR ナビゲーション

▲フロントシートはシルバーパール/ブラックのナッパレザーシート(ブルーステッチ付)を標準装備

▲リヤシートはフロントシートと同様にブルーステッチ入りのナッパレザー仕様。シートヒーター(後席)やバックレストの角度を調節可能なカーゴポジションも備わる

▲620〜1990Lの大容量ラゲッジルーム

▲バッテリーを強固に守る専用のアンダーボディプロテクションを装備

▲ボ デ ィ カ ラ ー は、写真のMANUFAKTUR サウスシーブルーマグノのほか、MANUFAKTUR オパリスホワイトマグノ、MANUFAKTUR オパリスホワイト、MANUFAKTUR クラシックグレー、オブシディアンブラックから選択可能
<文・写真/島﨑七生人>
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