サイズは全長4400×全幅1695×全高1860㎜(2WD)。エンジンはガソリン1.6Lで、トランスミッションは2WDがCVT、4WDが4速AT。乗車定員は5人で、最大積載量は400㎏。撮影車のボディカラーはMYROOM専用カラーのサンドベージュ/ホワイトの2トーン。
リヤサイドガラスとバックドアガラスのMYROOMステッカーはディーラーオプション。4ナンバーの小型貨物車登録のため、初回車検は2年、以降1年ごとになる。
多彩なシートアレンジを可能にする2in1シート

▲ドライブモード
MYROOMのためだけに作られたのが、前向きのドライブモード、背もたれと座面を反転させたリビングルームモード、フルフラットのベッドルームモードの3パターンにアレンジできる2in1シート。
自動車業界初となる、表面と裏面で硬さが異なるクッションパッド構造を採用することで、ドライブモードとベッドルームモード時は適度な硬さとコシのある表面パッドで体をしっかりと支え、リビングモード時は柔らかめの裏面パッドでリラックスした座り心地が得られる。

▲2in1シートのアレンジはとてもシンプル
シート側面の黒いストラップを引くと座面と背もたれがスムーズに可動し、前向き/後向き/フラットに切り替えられる。
シートの前後スライドはシート前側下のレバー、またはシート後ろ側のストラップを引くことで可能になる。リビングモードとベッドモードにする場合、ピローは取り外す。
キャンピングカーのシートアレンジは操作が煩雑だったり、パズルの要領で複数のマットを組み合わせて作ったりするもの多いが、2in1シートのアレンジは純正シートと同じ感覚で簡単に行える。

▲2in1シートは5:5左右分割構造
写真のように片側を後ろ向きにしたリビングルームモード、もう片方をフルフラットのベッドルームモードにした個別のアレンジが可能。おひとりさまの場合、疲れたらすぐに横になれるこのモードがおすすめ。
スライドテーブルとボードをまとめて格納できる

▲木目調フロアは床面長1065×床面幅1050㎜
フラットにした2in1シートとつなげてベッドルームモードを構成する2枚のボードと、スライドテーブルはセカンドシート後部にすっきりまとめられる。
壁面の固定金具にベルトを通して固定するので、走行中もガタつかない。サイドトリムも木目調で、両側に小物アイテムを収納できるサイドボックスが備わる。

▲着脱式のスライドテーブルは後端、真ん中、前端の3か所にセットできる
テーブル上面とテーブル固定箇所付近にある白色丸印の「合いマーク」を合わせて、テーブル裏面のロックピンで固定するのでグラつかない。ベッド下の高さは258㎜で、ベッドにしたまま長尺物を収納できる。

▲フラットにした2in1シートと2枚のボードをつなげたベッドルームモード
サイズは長さ1840×幅1200㎜で、大人2人が楽に横になれる広さ。1列目シート後ろと2列目シート横両側、左右のリヤサイドガラス、バックドアガラスの車内カーテンはMYROOMの架装オプション。
冷気や日差しが入り込まないように、ベッドの下端までしっかり覆い隠せるように作られている。

▲外部電源につないでリモートワークを体験
AC100V外部電源入力を使って車内にAC100Vを取り込み、2in1シートをリヤ側に向けたリビングモードにして、数時間PC作業をしてみた。
ソファにした2in1シートとベンチ代わりのベッドボード双方に座ってみたが、どちらも適度なクッションがある。天井や足元も余裕十分(筆者の身長は168㎝)で快適に仕事をこなせた。
スライドテーブルは15.6型のノートPCを余裕で展開でき、資料も複数広げられる。「タイヤのついた書斎」といった趣で、景色のいい場所でワーケーションしたら仕事がはかどりそうだ。

▲NV200バネットMYROOMの車外AC外部入力コンセントは助手席側リヤバンパーに備わる(ポータブルバッテリーをつなぐ車内のAC外部入力コンセントは助手席側のサイドトリム下にある)
オートキャンプ場のACサイトやRVパークのAC100V電源を利用できれば、バッテリー切れを気にせず室内照明や停車時換気システムが使える。なお、外部電源入力時に使用できる最大消費電力は1350Wで、これを超えると安全のためにブレーカーが作動する。

▲自動車メーカーが作る車中泊モデルならではの装備
停車時換気システムは、クルマのエアコンに専用回路を組み込んでファンのみで作動させて車内を換気できるシステムで、AC100V外部電源入力コンセント接続時のみ使用できる。
風量は2段階で、ペットやタバコ臭の除去、結露防止などに効果を発揮する。AC100V出力コンセントはサイドボックス内に3つ備わる。

▲防振・消音対策も完璧
走行中に生じる家具の軋み音やガタツキを抑えるための、防振・消音対策もテストを繰り返して入念に行った。写真はサイドトリムとスライドテーブルの接触面で、フェルトを挟んでいる。