【車良品回顧録〜ドアミラー〜】かつて“ミラーを交換すること”は カスタマイズのひとつだった

▲クラシック・ミニのアクセサリー類は星の数ほど。“パーツのメッキ化”の一環で丸型フェンダーミラーに

かつては、〝ミラーを交換すること〟はドレスアップないしはカスタマイズのひとつだった。とくに日本車は、1983年5月に登場した日産パルサー・エクサ・ターボからやっとドアミラーが解禁されるまでは、道路運送車両法でフェンダーミラーが事実上、義務づけられていた。が、もともと輸入車はドアミラーが当たり前で、それらと比べて日本車のフェンダーミラーが見劣りしたのは事実。

そこで町のカーショップやディスカウントストアのカー用品売り場では、今でもある有名カー用品メーカーなどから、自分で取り付け可能なドアミラーが売られていて(外したフェンダーミラーの〝穴〟を隠すパーツも売られていた)、法規が変わるよりも先に(!)自分の日本車のミラーをドアミラーに替えて納得していたものだ。

かく言う筆者も、自分で乗っていたクルマのミラーまわりのアレンジに手を染めたクチ。写真はその中の〝代表作〟で、いすゞ117クーペでは、標準のボディ色のフェンダーミラーがモダン過ぎると思い、確かジャガーXJやトライアンフが使っていたメッキの砲弾型ミラーを(これはフェンダーのままだったが)取り付けてクラシックな雰囲気にしてみた。

この117クーペではドアミラー化も実行していて、フェンダーの穴を鈑金で埋めてもらい、E30型BMW3シリーズのそれを付けてみたりもした。

ミラー関係では反対に、クラシック・ミニの標準の味気ない樹脂のドアミラーが物足りず、フェンダーに穴を開け、多数手に入ったミラーから、丸型のメッキのフェンダーを装着。

そのほかNA型初代ユーノス・ロードスターでは、標準のドアミラーのハウジングの大きさが納得いかず、フェラーリ308GTBなどでお馴染みのビタローニのミラーを手に入れて交換した。

コンパクトなデザインは気に入っていたが、デザイン性優先のミラーで、取りつけ角度の関係で鏡面そのものの角度調整の自由度が小さく、覗き込むようにしないと見にくく、本当は標準のドアミラーのほうが視認性がよかった…というのは今だから言える話…。

▲いすゞ117クーペでは、ボディ色の標準フェンダーミラーから、当時のジャガーなどと同じ砲弾型に交換

 

<文・写真/島﨑七生人>

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