被膜の耐久性をチェック!
撥水効果が約1年間も持続するというウイルソンのガラス撥水コーティング剤「新真ガラスコート」。一体、被膜はどれほど強固なのか? 今回は本誌独自のテストを行い、撥水状態の変化をチェックしてみた。

▲ウイルソン新真ガラスコート。中・大型車用セット/実勢価格:2178円前後、小型車用セット/実勢価格:2043円前後
●ラインアップ

▲つけかえ用 中・大型車用/実勢価格:1068円前後 (左)、つけかえ用 小型車用/実勢価格:997円前後 (中)、交換用フェルト/実勢価格:329円前後 (右)
使用直前にセット! ガラス製ボトルだから劣化が少ない

①長期保存や環境の変化による劣化を防ぐガラス製ボトルを採用。良く振ってからキャップを取り外す

②カートリッジケースのカバーを外し、ボトルを「カチッ」と音がするまで奥に差し込んでセット

③ボトルが固定されていることが確認できたらカバーを取り付ける。これで作業前の準備が完了
塗り込みはスムーズ!

▲フロントガラスの隅々までムラなく液剤を塗り込む
三角ヘッドを採用

▲三角形のヘッドは窓枠部分にもピタリとハマるため、塗り残しが発生しにくい
乾いたタオルで拭き上げれば完成!

▲液剤を塗り込んだ後に約10分乾燥させ、乾いたタオル(マイクロファイバー素材使用不可)で拭き上げる。その後12時間以上乾燥させる
強力な被膜が撥水状態を維持!
フロントガラス用の撥水コーティング剤は塗り込み作業が面倒。少しでも施工作業のインターバルを伸ばしたいと考えている人は多いだろう。
ウイルソンから昨年リリースされた「新真ガラスコート」はそんな人にぴったりの高耐久型だ。一般的な撥水コーティング剤と同様に、塗り込んで拭き上げるという簡単施工を行うだけで、約1年間も撥水効果が持続する「持続力」が自慢。じつは本誌でも発売前から長期レポートを行い実力を確認している商品だ。
今回は、この「新真ガラスコート」の撥水被膜がどれだけ強固なのか3つの方法で実験した。
用意したのは1週間前にフロントガラスに施工したヤリスクロス。施工後に十分乾燥させることで被膜の硬化が進み、万全なコンディションで実施。
初めに水をかけて最初の状態をチェック。ルーフから水をかけるとハイスピードで水が流れていく様子が確認できた。
見事な撥水力を発揮!
施工から24時間経過した翌日の撥水状態

▲コーティング被膜を定着させるために夏場は4時間、冬場は12時間、水に濡らさず乾燥させる。24時間後は抜群の水弾きを実現
最初のテストはキズ消し効果のある強力な洗浄力のカーシャンプーを使用。スポンジで力を入れてゴシゴシと洗ったのだが何事もなかったかのようにキレイな撥水! むしろ表面にのっていたホコリや汚れが落ちたことで撥水力が高まっているようだ。
そして次に水をかけながらワイパーを1時間ほど作動。物理的にゴムで被膜表面をゴリゴリと削られるのでは? と思っていたのだが、こちらもまったく変化が見られずスルスルと気持ちよく水が流れていく。
ならば、と3つ目はコーティングの下地作業に使用する油膜取りを軽めに施工。ここまでやると「いじわる実験」のレベルではあるのだが…、しつこく水をかけて撥水力をチェックしてみたが体感的に変化はゼロだ。これにはその場にいたスタッフ全員がビックリ! 本当に驚くべき強固な被膜だ。これならば約1年間も撥水効果が持続することに納得できる。
■TEST1/強力洗浄
テストは施工から1週間後に実施。一般的なカーシャンプーより洗浄効果が高い、キズ消し効果を備えた強力カーシャンプーを使用して洗浄。ガラス表面の汚れが取れたのか、24時間経過後よりもむしろ撥水力が高まっている印象。

▲使用したカーシャンプーの使用方法に従ってスポンジでフロントガラスをゴシゴシと擦る
撥水具合に変化なし!

▲とてもきれいな撥水で、ハイスピードで水が流れていく。コーティング被膜の劣化はまったくといっていいほど感じられなかった
TEST2/長時間ワイピング
次に、約1時間の連続ワイパー作動を行った。車両とワイパーに負担をかけないため、ワイパー作動中は水をかけ続けている。やはり、というべきかワイピングによるダメージを感じることなくスムーズな撥水状態をキープしている。

▲フロントウインドウに水をかけながら、ワイパーを高速モードで作動させる。少しは被膜にダメージを与えられたと思ったのだが…。コーティング剤を施したガラスによくあるビビリも皆無で、スムーズに拭き取りを行う
ダメージは一切なし!

▲この2つ目のテストでも撥水の状態に変化はまったく見られなかった。スムーズな水の流れを確認できるだろう
TEST3/コンパウンド使用
2つのテストでは「新真ガラスコート」に歯が立たなかったため、劣化したコーティング剤をはがす際に使用する油膜取り用のガラスコンパウンドを使ってみた。とはいえ、あくまで実験なので、軽く表面を削る程度の力加減で実施。

▲市販のガラス用コンパウンドを使ってコーティング被膜を削ったつもりだったのだが、軽く擦る程度ではコンパウンドさえも弾いてしまう感じ。作業後はカーシャンプーを使って洗浄した
撥水力は変わらず!

▲水の流れは変わらず。被膜の強さを実証した。コンパウンド作業を経てもこれほどの撥水性能を保っているとは驚きだ
今後、簡易モデルも新ラインアップとして、登場予定らしいので注目したい。
<取材・文/浜先秀彰 撮影/澤田和久、金沢文春>