スズキはイグニスとエスクードがラインアップから消えてコンパクトSUVはクロスビーだけだったため、早く売れ筋を投入する必要に迫られていた。
スタイリングはなかなか個性的だ。クーペスタイルSUVというだけあってリヤハッチが傾斜していてスポーティ感がある。全長は約4mとコンパクトだが、全幅は1765㎜と意外にワイドになっている。
フロントは上側にデイタイムランプ、バンパー側に3眼タイプのヘッドライトを装備するという特徴的な顔立ちをしていて、このデザインは好みが分かれそうだ。

▲オーソドックスなT字型の基本デザインで、センターに金属調のフレームをレイアウトしている

▲シート地やアームレストなどに落ち着いたブラック&ボルドーのカラーを使っていて、内装色はこれだけだ
搭載エンジンは1.5L直4エンジンで6速ATを組み合わせている。
このクラスは燃費性能を稼ぐために直3エンジンを採用することが多いが、回転バランスに優れる直4エンジンを採用したことで高回転域までスムーズに吹き上がる。直3エンジンのように、ある回転域でスムーズさを欠くようなことがない。

▲日本仕様に設定される4WDは本格的な電子制御が備わり、滑りやすい路面の発進で効果があるグリップコントロールやスノーモードを設定する
日本国内専用仕様として4WDを設定したのも降雪地域のユーザーにはありがたい。普通のメカ4WDだが、滑りやすい下り坂でブレーキを踏まずに一定速で下ることができるヒルディセント機能やスノーモードなども装備する。
軽快に走れるのはFFだが低速域では4WDのほうが乗り心地がいい。

▲リヤシートを使った5人乗車時でもラゲッジは広く、最大290Lの荷室容量があるため使いやすい

▲日本仕様は荷室にラゲッジボードを装備するため後席補倒したとき段差が小さく、荷室長は最大1380㎜ある
<文/丸山誠(モータージャーナリスト)>
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