2024年2月に発売し、タイヤ性能はもちろん環境性能への配慮でも話題の「REGNO GR-XⅢ」。その特性を引き継いでミニバン、コンパクトSUVに合わせてカスタマイズしたのが今年2月に登場したREGNOの「GR-XⅢ TYPE RV」。モータージャーナリスト島﨑七生人はどう感じたのか? テストコースでの新旧乗り比べと一般道試乗で評価した!
ブリヂストン REGNO GR-XⅢ TYPE RV
(レグノ ジーアール・クロススリー タイプ アールブイ)
2万6510円〜9万9660円(1本/全29サイズ)
【195/65R15 91H〜245/35R 95W XL】
GR-XⅢとはパターンを変えてカスタマイズ
ブリヂストンのREGNO(レグノ)は〝静かで乗り心地のいいタイヤ〟の代名詞的存在だ。僕自身、1980年代前半、シリーズ初だった60タイヤの〝GR-03〟を自分のクルマに装着し、ロードノイズの小ささに驚かされたのを懐かしく思い出す。
最初のレグノGR-01が登場したのは1981年のことだから、同社の数あるメイクの中でも歴史は長い。そんなレグノの最新作が、今年2月に発売された「GR-XⅢ TYPE RV」だ。
このタイヤはネーミングからもわかるとおり、昨年セダン向けに登場したGR-XⅢに続く新製品で、〝TYPE RV〟としてミニバン、クロスオーバー車などをターゲットに開発された。
ちなみにGR-XⅢそのものは、ENLITEN(エンライトン)と呼ぶ設計基盤技術を新たに導入。「それまでのレグノはプレミアムタイヤということで“足す美学”だった。対してENLITENその延長線上ではなく、いったん薄く軽くサステナブルな方向で走りのしっかりとしたタイヤを作り、そこに音と乗り心地の性能をのせたもの」(BS・橋本賢人氏)だという。
TYPE RVではケース部分はセダン用のものと共通とし、パターンを変えてカスタマイズ。RV向けにとくに重視したのは「耐摩耗性、ふらつき、それと同乗者にとっての乗り心地」(前出・橋本氏)の3つ。
RV向けのトレッドは、ショルダーブロックの大きさ、サイプを減らし剛性を上げながら細かなスロットで衝撃をコントロールする設計だ。

▲ショルダー部分を大きく(幅広く)したことで、コーナリングでクルマの姿勢をしっかり支える。細かなスロットは衝撃の吸収と剛性とをバランスさせている
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