愛車が忽然と消えてしまう車両盗難、車内に置いてあるものや車内に装着されているものが盗まれてしまう車上ねらい(車上荒らし)、どちらもオーナーにとってショックが大きい。
以前に比べて自動車関連の窃盗自体は減ってきているものの、絶滅までにはほど遠い。日本損害保険協会(第25回 自動車盗難事故実態調査結果)が発表した2023年のデータによると、地域的には3年続けてワースト3が愛知県、千葉県、大阪府となっており、やはり都市部は危険が多い。

▲地域別で見てみると車両盗難、車上ねらいともに、都市部での被害が多い。車両盗難ではトヨタのおひざ元である愛知県は3年連続の1位で、隣接している岐阜県が8位、三重県が9位になっている
また、車両盗難で被害に遭っている車種(2023年)はランドクルーザー、アルファード、プリウス、レクサスLX、ハイエースなどで、転売先である海外で売りやすいトヨタ車が多い。

▲車両盗難の1位はランドクルーザーが3年連続。2位、3位はプリウスとアルファードが順位を入れ替えた。従来は盗難されにくいと言われていたメルセデスベンツが9位に入っており盗難手口の変化が伺える
車上ねらいで被害に遭っている車種(2023年)はエブリイやヴォクシーなどの量販車種からBMW(車種不明)、メルセデスベンツ(車種不明)などの高級車までさまざまだ。車内に金目のものを置きっぱなしにすればどんなクルマもターゲットになりうるのだ。

▲車上ねらいでは、プリウスとアルファードが3年続けてワースト3にランクインし、BMWは初の3位に。高級車が多いが軽自動車も油断できず、7位は2022年がN-BOX、2023年がエブリイとなった
実際のところ自動車に関連する窃盗を世の中からゼロにすることは難しいが、自分のクルマを窃盗犯が避けるよう対策することはできる(残念ながら100%ではないが)。
物理的に移動を防ぐハンドルロックやタイヤロック、センサーが反応すると警報を発するセキュリティシステム、駐車中に監視カメラとして活躍するドライブレコーダーなど、盗難防止に役立つアイテムを上手く活用して、狙われにくいクルマを目指したい。
<文/CGP編集部>
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