①クルマを左路側帯に寄せる
タイヤのバーストやちょっとした事故であれば、短距離ならクルマは移動可能なはず。すぐにハザードランプを点灯させ、後続車の接近がないか確認し、安全が確信できたタイミングで左の路側帯まで移動させること。追い越し車線に停車し続けることは言語道断。激突してください! と言っているようなものだ。
②車内や道路に残らずガードレールの外側に出る
クルマを路側帯に寄せたら速やかにクルマから脱出し、ガードレールの外側など車道以外の安全な場所まで避難する。雨天や夜間など、視認性が悪い環境ならなおさらだ。
車道を横断して避難しなければならない場合には後続車の接近に注意し、落ち着いて移動すること。
慌ててドアを開けたり、いきなり逃げたりすると、撥ねられる危険が飛躍的に増す。もちろん相手のある事故を起こし、道路上で口論するなどは絶対に厳禁だ。
車内にいた方が安心とは絶対に考えないようにしたい。前述した事故でも、後続のトラックが事故車両に激突し、車内にいた人が重傷を負っている。
③発煙筒などでトラブルを後続車に知らせる
乗員全員の安全が確保できたら、後続車に注意しながら発煙筒や▲三角表示板を事故車の後方に設置し、後続車に危険を知らせる。もちろんハザードランプは点灯したままにしておく。
発煙筒などは事故車の直後に置くよりも、ガードレールの外側を歩いて、100m以上手前に設置すべき。
前述の事故では発煙筒が焚かれていたものの、後続車のドライバーは「発煙筒を視認して車線変更を試みたが、間に合わず事故車に激突した」と述べている。無理のない範囲で遠くに設置しておきたい。
とにもかくにも、追い越し車線には絶対に止まり続けない、車道上や車内には絶対にとどまらない、というのが危険回避の鉄則なのだ。
普段からこれだけは心に刻んでおこう。
そして、ドライバーは、「追い越し中に前方で何か起こったら、避けるのは難しい」ということを胆に銘じ、追い越し車線を漫然と走り続けることのないようにしたい。

▲安全が確保できたらすぐに「110番」「非常電話」「道路緊急ダイヤル#9910」のいずれかで事故や故障の状況を通報する。道路緊急ダイヤルは携帯電話からも発信可能だ
<文/CGP編集部>
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