「愛車で行く! お手軽山歩き」では、クルマでアクセスでき、かつお手軽な山歩きのコースをご紹介します。第3回となる今回は、栃木県日光市足尾町の「中倉山」から「沢入山」にかけての稜線、別名「足尾アルプス」へのトレッキングをレポートいたします。
こんにちは。
レポーターの大膳こと、山ネーム阿波屋大膳亮です。
山歩きを始めてからもう10年以上を経過しているのに、いつまで経ってもビギナーの域を出ないへたれハイカーではありますが…そんなレポーターだからこそ紹介できる、お手軽なハインキングコースの山行記をお届けいたします。
さて、今回レポートするのは「中倉山」へのトレッキング。
足尾山地北西部の渡良瀬川源流部に位置する標高1530mの山で、見晴らしのいい稜線歩きが味わえることで、近年人気が高まってきているのですが、その見晴らしのよさには理由があります。
「足尾」という地名を聞くと、明治時代に起きた国内初の公害といわれる「足尾鉱毒事件」が思い浮かぶと思います。
足尾銅山の操業による鉱毒水が渡良瀬川に排水されて農漁業に大きな被害を出したうえ、精錬所から排出された亜硫酸ガスにより、足尾銅山の周囲の山の草木が枯れてしまったという公害事件です。
中倉山は精錬所のすぐ北に位置しており、やはり煙害を被ったそうです。木々が枯れてしまったために見晴しがよくなった…そんな歴史を持つ山なのです。
そんな中でも稜線上で生き残った一本のブナの木がありました。そのブナがいつしか「孤高のブナ」と呼ばれるようになったとのこと。
今回の目的のひとつは、その「孤高のブナ」に会いに行くことなのです。
スタート地点は日光市足利町の「銅親水公園」になります。国道122号線の田元交差点から県道に入り、渡良瀬川の源流である松木川に沿って北上した先にある公園です。
こちらの駐車場からスタートしたのですが、駐車場は競争率がかなり高く、レポーターが訪れた2023年の10月初旬の休日では、7時過ぎの時点でほぼ満車状態でした。皆さんもご利用の際にご注意ください。
なお、銅親水公園の500mほど手前にも無料駐車場がありますので、そちらも利用できるかと思います。