自動車保険(任意保険)には、さまざまな特約が設置されていて、何をどう選択すれば良いのか迷う人も多いはず。
すべての特約に満額加入すれば安心は安心だが、その分保険料が高額になる。
必要な特約を選ぶコツはいくつかあるが、まずは「無保険車との事故や、誠意がまったく見られない相手との事故」を想定して契約内容を考えたい。
また、特約をはじめとした補償内容設定は、保険会社によって異なる。加入時には複数の会社から資料を集めたり、ネットでじっくり比較したりして検討したい。
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基本補償部分として対人対物無制限が必須なのは当然だが、過失割合に左右されず自車搭乗中の乗員が速やかに受け取れ、自損事故や当て逃げ被害でも保障される「搭乗者傷害」に類する保障は、ケチらずに加入しておくべきだろう。
歩行時や自転車乗車中の事故でも補償される特約や無保険車による加害のため補償が受けられない被害でも補償される特約もある。過失割合や補償額で揉めることもよくあるため、「弁護士費用特約」は加入しておくと安心。
自分の過失がゼロの場合も保険会社では対応ができないので、もめたら弁護士頼みになるからだ。また、「レンタカー特約」「代車特約」は、事故後に大変助かる補償なのでぜひ加入しておきたい。

▲損害保険料率算出機構のデータによると、1割以上のクルマが任意保険に加入していない。こんな相手と事故を起こしたら、補償を受けられず泣き寝入りの危険あり
「車両保険」は保険料が高額になりやすいため、躊躇する人も多いようだが、自車が廃車になっても同程度のクルマをすぐ購入できる人以外は、加入しておくのが無難だろう。
車両保険には、相手のいない自損事故や、転覆・墜落まで補償対象となる「一般」と、これらが補償対象にならない「エコノミー」がある。保険料が安いのは「エコノミー」だが、自損事故を絶対に起こさないという自信がある人以外(そんなことはないが…)は「一般」に加入すべき。
評価額以上の金額まで補償してくれる「新車特約」「修理費用超過特約」があればさらに安心できるだろう。
<文/CGP編集部 イラスト/sakie>